すずめ家について

京都にて手製本で丈夫なノートを作っています。
日々の思いや日記やちょっとしたメモ、
時間が経ってもページをめくれば蘇るあれこれ。
手で書く、という行為には、やはりそれにしかない魅力があります。
長くお使いいただけるように、すこしのことでは壊れません。
機械は使わず手ですべての作業をこなすことがこだわりです。
手から手へ、ノートはあなたが書くことで、完成されます。
小さくて、いつもそばにいて、さえずっている。
あなたのそばでそんなすずめのようなノートになれたら。
そういう気持ちで、すずめ家と名乗っております。

 

百万遍手作り市に毎月出していた時期もありました。
現在はたまに大きめイベントに出展、委託販売、通信販売でがんばっています。
以下は2015年6月24日発行の恵文社一乗寺店様の
メールマガジンに掲載していただいたインタビュー文の一部です。

〈特別編〉「すずめ家×恵文社 オリジナル文庫ノート」ができるまで

出町柳から叡山電車で一乗寺のひとつ先、修学院にある工房で
手製本、紙こものを製作されている「すずめ家」さん。
ご縁がありまして2014年の夏からオリジナル文庫ノートを作っていただいています。
きっかけは商品サンプルを当店にお持ちいただいたことでした。
手製本で作られたいくつかのノートを手にとってみた時、
大切に、真摯に作られたものだなぁという感触がありました。
作っておられるのは村松佳奈さん。
さっそくお会いして、
「本屋なので文庫本のサイズのノート」
「使い終わって本棚に列べても、色や質感から、その時の記憶が一緒にそこにあるような」
などなどお話ししながら提案もいただきながら、楽しい制作会議が始まったのです。
この話を始めるととっても長い、またいつか語ります。

2014年夏「夜」と「かき氷」、冬の「ブランケット」と「冬枯れ」、
そして今、2015年春夏「木洩れ日」「金平糖」とゆっくり季節はめぐっていき、
沢山の方に手に取っていただいております。
店頭にいても、オンラインショップで注文をいただいても、
どんな風に使われるのだろう、どんな景色を見るだろう、
どんな思い出になるんだろうと想像してしまう文庫ノート。
自分たちが感じている京都の季節感や景色を閉じ込めていますが、
人の手に渡ってからの物語がとても楽しみに思います。
今回少しだけ工房の中での製作の様子をご紹介します。そして村松さんへのインタビュー。
彼女の真摯でチャーミングなお人柄が滲み出ていると思うので、ほぼ原文で掲載します!

Q 紙小物づくりを始めることにした経緯、出会い

A ものごころついたときから紙という素材が好きでした。
包装紙、折り紙、画用紙のいろんな色のパックなどに異常な執着を見せ、
マイはさみを何本も持っている子どもでした。
また小学生時分は(小さな田舎の学校でしたが)図書室の本を全て読破していました。
本というもの、形をふくめて大好きだったんだと思います。
大学は設計系の専攻だったのですが、設計をしているうちにやっぱり実際にものを作りたくなりました。
(設計は実際にものになるまで時間がかかりますし、学生のうちはものになるなんて夢のまた夢ですから)
思い切って休学をし、ものづくりをしようと思ったときに
画材屋さんで立ち読み(というより読み込んでいた)手製本の本のことを思い出しました。
それからネット上で実際に作っている人のブログを熟読し
作り、作り、作り、手製本の本を入手し読み込み作り、作り、作り、、、何百と作ったと思います。
そうして納得のいくものができて、誰かに見てもらいたくなって、値段をつけて売りました。
徐々に手応えを感じ、ものを作って売る、というシンプルなやり方で生きていきたいと思いました。(まだまだですが..)

Q 紙、布などの素材について気に入っている好きなところ

A どストレートに”素材”なところが好きです。例えるなら野菜や肉などの食材でしょうか。
塩をかけてもお出汁で煮ても醤油に漬けてもなにをしてもいいんだよ、ってところが好きです。
制限がない、というか。

Q 工程の中で、一番集中を要するところ、きれいな仕上がりのためのポイント

A ”キワ”には気をつけるようにしています。表紙の角のところとか、溝をつけるところ、紙を揃えるところなど。
ただ、手製本はクオリティをあげればあげるほど
工業製本と変わらなくなるというジレンマがありますので、
小口(めくり口)はカッターで1冊ずつカットしています。
使うときに一番敏感な指先の触れる部分、一番触られるところ。
すこし不揃いで気になる部分をあえてのこしたいと思います。
手から手へ、繋げられる部分になればと思っています。

Profile

すずめ家 村松佳奈
愛知県出身
京都造形芸術大学 環境デザイン学科卒
二年間の休学中に手製本を始める
卒業制作では実物大の店舗的な物を作成
現在京都にて制作活動中